東京都内、HIV感染最多 昨年417人
(2006年06月)
1日1.14人。東京都内でエイズがじわじわと増えている。昨年1年間にエイズウイルス(HIV)に感染した人と、エイズを発症した患者の合計 数は、過去最多の417人。15年前に比べて8倍に増えた。一方、感染の有無を調べる検査の受診者数は、伸び悩みぎみ。 「感染者は、実際には報告数の4〜5倍はいる。エイズ患者が増え続けているのは先進国では日本だけ。爆発的な流行につながるおそれがある」 東京都内で検査を受け、感染や発症が明らかになった人は年々増え続け、90年の51人から昨年は417人になった。すでに感染が分かってい る人も加えると計3938人で、東京は全国の感染者の累計約1万1000人の4割になる。人口は1割なので、全国の約4倍の感染率になり、風紀 の乱れが目立つ。また、首都圏全体では、全国の6割に達する。 一方、検査そのものの受診者数は、社会問題化した92年に3万1千人以上だったのが、昨年は2万2千人。休日に検査をしたり、即日で結果 が分かる検査も実施したりするなど様々な工夫が奏功し、ここ数年、増加傾向にはある。ただ、「手は尽くし、頭打ちになりつつある」と都の担当者 は懸念する。 昨年、新たに感染が分かった人の9割は日本人男性。6割が外国人だった92年から状況は大きく変わった。感染源は同性間の性的接触が 目立つ。 年齢別では20代、30代が72%を占め、HIV感染の危険性が高まるクラミジアなどの性感染症の若者が増えていることも懸念材料だ。 一方、全国では昨年1年間にHIV感染832人、エイズ患者367人が新たに報告された。合わせて過去最高の1199人となり、2年連続で千人 の大台を超えた。 |
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